2015年11月2日月曜日

No title No.5

起きたら正午を過ぎていて、やってしまった、と思った。
また午前中を無駄にしてしまった。

論文に取り掛からなくてはと思っていたのに、起きたあとは呑気に「ヘアスプレー」まで観てしまった。

60年代初めのアメリカの黒人差別とミュージカルを爽快に掛け合わせた傑作だった。


何より、主人公のママ役が男性(ジョン・トラボルタ)であることに驚いた。エンディングが流れるまで気づかなかった。
野太い声だとは思いつつ、あき竹城さんに似てるな、などと能天気に考えていた。プロってすごい。

さすがにこのままだと家で腐ってしまいそうだと思い、近くのスターバックスで文献を読むことに。


「北欧諸国の福祉政策の日本への適応可能性」というテーマで論文を書きたいと思っていたけれど、フィンランドでの経験を元にネガティブ極まりない結論になりそうなことと、

教授から頂いた参考文献リストの中に、わたしがまさに言いたいことをズバリ書いている本があったので、なんかもうこれでいいじゃん、と思ったことでやる気が一気に削がれてしまった。

それなので、新しいテーマを探すことにした。

「ブリジットジョーンズの日記」を観たばかりだったので、日本の日記文学って今どうなってるんだろう、という単純な疑問と、

せっかくなら大学の教授たちが敬遠するような、若者しか追求できないテーマが良い、と考えて行き着いた最初の文献が、「少年アヤちゃん焦心日記」。
これをカプチーノを飲みながら読んでいたわけだけど、ジェンダーの交錯に悩む著者による、日常においてタブーとされる性的表現が怒涛のように出てきて(公立図書館に所蔵してあったことが俄かに信じられない)、自分が授業で発表する場面を想像して卒倒しそうになった。

けれど、閑静なカフェ内で一人肩をわなわな震わせて笑いを堪えなければいけない場面も多々あり、現代の若者が共感する部分もかなり多いのではないかと感じるのも事実。

授業内発表という本来あるべき途中経過をすっ飛ばして、

「あの、これ、絶対誰にも見せないで読んでください…!」

とラブレターのように、完成させた論文をいきなり、うつむきながら教授に渡して逃げてしまおうかな、とバカなことを考えた。

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